2006年06月14日

宇宙:再電離が抑えた矮小銀河形成

 宇宙ではじめて星と銀河ができたとき、これらの放射する光が中性気体から電子を剥ぎ取って、電荷イオンが発生した。

 この過程は、「再電離」として知られている。

 観測結果から、この過程は現在の理論が示すとおり、矮小銀河の形成を形成するように作用したことが示された。

 J S B Wyite と A Loeb は、再電離後すぐに銀河から放射された光の部分が、比較的大きな銀河からのものだったと示している。

 これらの銀河は、再電離を引き起こしたと考えられている銀河よりも数百倍大きい。

 Wyite と Loeb は、再電離を引き起こし矮小銀河のそれ以上の形成を抑えることになった矮小銀河の種族が、今後の観測で見つかる筈だと考えている。


 ビックバン後の 10 億年以内に生まれた多数の暗い銀河が、最近発見されている。

 これらの銀河分布のゆらぎは、知られているうちで最も初期のクェーサーの視線方向に沿って観測されたように、数十メガパーセクのスケールで宇宙空間の水素の電離割合がばらつく一因となった。

 理論的なシミュレーションの予想からは、宇宙空間の水素が再電離された後、矮小銀河の形成が抑制されたことにより、宇宙における星形成率が低下したと予想される。

 下記に「宇宙の再電離による矮小銀河形成の抑制」について報告された内容を示す。

参考文献:
nature Vol 441 | Issue no.7091 | 255-382 | 18 May 2006 | Letter p.322 / Suppression of dwarf galaxy formation by cosmic reionization / メルボルン大学(オーストラリア) J S B Wyithe , ハーバード・スミソニアン宇宙物理学センター(米) A Loeb

 本論文では、この抑制に関する証拠が報告されている。

 赤方偏移 z ≈ 5.5 に位置し、ほとんどの電離放射線を生成した再電離後の銀河が太陽系質量( M Θ )のおよそ 10^10.9±0.5 倍を上回る質量をもっていたと考えられる。

 そうでなければ、上述のばらつきは観測されるよりも小さくなったはずだと筆者らは述べている。

 この限界質量は、宇宙空間の水素の再電離を支配したと考えられる銀河の質量(およそ 10^8 M Θ )よりも 2 桁大きい。

 筆者らは、宇宙赤外線望遠鏡による探査が今後行われれば、矮小銀河形成が抑制された辞退より前のさらに初期の宇宙の再電離させた、より小さい銀河の種族を発見できるだろうと考えている。

posted by 藤次郎 at 08:28| Comment(0) | TrackBack(2) | frontiers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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