2006年05月27日

気候:オゾン層回復を検証する

 問題点は雲隠れか、モントリオール議定書後のオゾン層の回復について調べられた。

 1987 年に採択されたモントリオール議定書は、汚染に関する国際協力のための最も重要な協定としてしばしば引き合いにだされる。

 この協定により、南極の「オゾンホール」の原因であることが突き止められたクロロフルオロカーボン( CFC )などの化学物質の段階的な削減が開閉された。

 近年、オゾンは少なくとも減少はしておらず、一部の地域では増加してきた。

 しかし、短い時間スケールでは、オゾンの濃度に影響する可能性のある要因は多く、こうした要因がオゾン層崩壊物質の減少に起因する変化を覆い隠しているかもしれない。

 極域成層圏雲はオゾンの減少を促進することがあり、そして、そのような雲を作り出す一因である気温変動はオゾン濃度を大きく変動させる可能性がある。

 オゾン層回復の兆候を探るために、E Weatherhead と B Andersen は、オゾン観測にみられる最近の変化傾向を検証し、最近のオゾン濃度の改善が主に大気中の塩素濃度の低下によることを示す根拠が増えていると結論している。

 下記に「オゾン層回復の兆候を探る」それについて報告された内容を示す。
参考文献:
nature Vol 441 | Issue no.7089 | 1-126 | 4 May 2006 | Review Artcle p.39 / The search for signs of recovery of the ozone layer / コロラド大学(米) E C Weatherhead デンマーク気象研究所 S B Andersen

 中緯度のオゾン層崩壊の証拠とオゾンホールが人間活動に起因するという各章が得られたことで、1980 年代後半以来、モントリオール議定書やそれに続く関連条約の批准が進み、オゾン層崩壊物質の生産量削減をねらいとする法律が制定されてきた。

 以来、人間活動に起因するオゾン減少は環境汚染の規制に関する国際的な合意の成功例として、しばしば引き合いに出されている。

 昨年のデータから、オゾンの気柱全量は、地上の大部分で過去 8 年間にわたって少なくとも減少してはいないことが示唆されているものの、この改善が観測されているような地球大気中のオゾン層崩壊物質の減少と実際に関連しているのかは依然として明らかではない。

 輸送と温度の変化ばかりでなく、太陽の周期活動も原因の一部となって、オゾン量は大きく自然変動し、近年のオゾン層崩壊物質の減少から予想される相対的に小さな変化を覆い隠している可能性がある。

 モントリオール議定書の恩恵がどのようなものであれ、大気中の輸送、温度、重要な微量機体に変化が予想される現状では、オゾンの回復が起こるのは、また異なる大気環境下である可能性が高い。

 したがって、オゾンの濃度の減少が最初に観測された 1980 年以前のレベルでオゾン濃度が安定することはおそらくないだろう、と判断された。



 報道の「オゾン層の回復」についての朗報を見て怪しいと思っていたが、
 
posted by 藤次郎 at 08:37| Comment(0) | TrackBack(0) | scientific situation | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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