2006年05月07日

生化学:Hsp90 シャペロン複合体の結晶構造

 Hsp90 (分子質量 90kDa の熱ショックタンパク質)は広くみられる分子シャペロンで、真核細胞の多くのシグナル伝達系の集合と調節に関わっており、多くの癌で、合理的な化学療法の新たな標的となっている。

 Hsp90 の個々のドメインの構造は決定されているが、完全な Hsp90 二量体の中でのそれらの配置と ATP に依存した動きは解明しにくく、議論の的となっている。

 下記に「閉じた状態の Hsp90 - ヌクレオチド - p23 / Sba1 シャペロン複合体の構造」について報告された内容を示す。
参考文献:
nature Vol 440 | Issue no.7087 | 969-1088 | 20 April 2006 / Letter p.1013 / Crystal structure of an Hsp90-nucleotide-p23/Sba1 closed chaperone complex / 英国がん研究所 M M U Ali et al.

 今回筆者らは、ATP 類似体、およびコシャペロン(シャペロン補助因子)である p23/Sba1 と複合体を形成した酵母の全長 Hsp90 シャペロンの結晶構造を示している。

 この構造から、Hsp90 シャペロンの「閉じた」状態の複雑な構造、ドメイン間およびタンパク質鎖間の多数の相互作用、ATP の結合に伴って起こるアミノ端末ドメインのコンホメーション変化の詳細、p23/Sba1 による閉じた状態の安定化の構造的基盤が明らかになった。

 予想に反して、閉じた状態の Hsp90 は「客」となるタンパク質を閉じ込めるのではないらしく、二分された結合表面をもち、その生成と崩壊はシャペロン ATP アーゼの反応サイクルと共役して起こるという。
 
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Posted by オレンジ 時計 at 2013年08月03日 13:28
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