2010年06月12日

医学:地球温暖化とマラリア

熱帯マラリア原虫(Plasmodium falciparum)に関して最近発表された、科学的根拠に基づく分布地図を、主要なマラリア制圧策が導入される前の 1900 年ごろから後のデータと比較した研究で、気温上昇がマラリア制圧への脅威になるという懸念は誤っていることが示唆されました。

地球全体の気温上昇が明らかであった 100 年間にも、マラリアの分布域と発生頻度は急激に減少していました。

予想される温暖化の影響は、制圧活動の効果より少なくとも 1 桁は規模が小さいことから、マラリア制圧計画の成否は、気候以外の要因によって決まる可能性が高いと考えられています。


### database ###
nature 465,261-390 20 May 2010 Issue no.7296
Letter p.342 / Climate change and the global malaria recession / P W Gething et al. (University of Oxford)
News p.280 / Malaria may not rise as world warms / Heidi Ledford
www.nature.com/podcast



気候変動が現在および将来においてマラリアに及ぼす影響は、公衆衛生上の大きな関心事となっています。

全球的な気温上昇が、将来のマラリア蔓延と深刻化および現在のマラリアの罹患率と死亡率に及ぼすと考えられている影響は、世界的な保険政策を大きく動かします。

熱帯熱マラリア原虫の現在の分布限界とこの域内での風土病性を、過去の同様な地図と比較することで、前世紀中のマラリアの疫学特性の変化について独自の考察が得られます。

マラリアの分布域が 1 世紀にわたる経済発展と疾患制圧によって縮小したことは、既に知られています。

今回、 Gething たちは、この分布域縮小と、 1900 年ごろから後のマラリアの風土病性の世界的低減を始めて定量化しました。

さらに、こうした変化の大きさを、将来の気候シナリオ下で予想されるマラリアの風土病性への影響の大きさ、およびそれを広く用いられる公衆衛生的介入と関連させた場合とを比較しました。

得られた知見は、気候変動とマラリアに関して、重要だがしばしば無視されてきた 2 つの影響をもちます。

第一に、平均気温の上昇が既にマラリアの罹患率および死亡率の世界的な上昇をもたらしているとする、広く認められている主張は、その風土病性と流行の地理的範囲の両方で観察されている世界的減少傾向とおおむね一致しません。

第二に、気温上昇が風土病性に将来及ぼすと考えられている影響は、 1900 年ごろからみられてきた変化より少なくとも 1 桁小さく、重要な制圧策を効果的に拡大させることで達成可能な変化より最大で 2 桁小さいものとなっています。

温暖化した世界ではマラリア感染するという、実証的関連性または生物学的機序の外挿に基づく予測は、温暖化が続いたこの 100 年間にもマラリアが世界的に著しく減少したという実情や、マラリアの風土病性と気候との全球的な関連性がかなり弱まっていることを、相容れないものだと考えるべきだろう、と考えられています。

posted by 藤次郎 at 15:26| Comment(1) | TrackBack(0) | frontiers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素敵なブログが...これについて多くの情報があります...マラリア感染の最も一般的な種類の熱帯熱マラリア原虫は、この歪みの幸いなことにしない再発相を持っているということです。

三日熱マラリア原虫、卵、または四日熱マラリアなどの他の株は、肝臓に感染する可能性が何ヶ月も休眠状態に固執するか、または何年も感染への暴露後。

再発が、それはクロロキンを伴う急性症状を抑えることで治療することができる開発して克服する薬と肝臓感染である必要がプリマと呼ばれる。
Posted by ノルバデックス  at 2011年03月09日 16:04
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