2010年05月28日

医学: Foxa2 が肥満を防止する可能性

インスリンが、飢餓および摂食に応答して、代謝と行動を調節する新規な機構が発見されました。

神経ペプチドであるオレキシンや MCH (メラニン凝集ホルモン)は、絶食時に脳の古典的な「摂食中枢」である視床下部外側野で放出され、動機付けられた行動を誘発し、食物摂取を促進します。

今回マウスを使った研究で、オレキシンや MCH の発現は、転写因子 Foxa2 による調節を受けていることが示されました。

摂食後には、インスリンシグナル伝達が Foxa2 の影響を無効にし、オレキシンや MCH の産生が止まります。

Foxa2 が恒常的に「オン(活性型)」になっているマウスは、オレキシンや MCH の量が多く、摂食量も増え、身体の動きも活発で、インスリン感受性も改善されていました。

肥満マウスで Foxa2 を「オン」にすると、除脂肪体重が増加し、脂肪量が減少します。

したがって、 Foxa2 のリン酸化の薬理学的阻害は、身体活動のレベル上昇につながり、健康全般が改善される可能性が出てきました。


### database ###
nature 462,535-688 3 December 2009 Issue no.7273
Letter p.646 / Regulation of adaptive behaviour during fasting by hypothalamic Foxa2 / J P Silva et al. (The Rockfeller University)



視床下部外側野は、古典的な「摂食中枢」と考えられており、オレキシンやメラニン凝集ホルモン(MCH)の作用を介して、食物摂取、覚醒、および動機付けられた行動を調節しています。

これらの神経ペプチドは、摂食関連シグナルに応答して制御され、また絶食時に放出されます。

しかし、これらのシグナルを調節および統合する分子機構は、十分に解明されているわけではありません。

本論文では、インスリンシグナル伝達の下流の標的であるフォークヘッドボックス転写因子 Foxa2 が、オレキシンおよび MCH の発現を調節することを示しています。

posted by 藤次郎 at 12:15| Comment(2) | TrackBack(0) | discovery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
転写ってなに?
Posted by BlogPetの政景 at 2010年05月28日 14:45
遺伝子の転写で、遺伝子を転写する因子だよ^^

Posted by 藤次郎 at 2010年05月28日 15:06
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