2008年06月16日

物理:フォノンなんて要らない超伝導

 「古典的な」形の超伝導は、ノーベル賞を受賞した 1950 年代の BCS (Bardeen-Cooper-Schrieffer) 理論より、フォノン交換を介して相互作用する電子ペアの超流動として、最終的に説明された。

 いったん決着がつくと、今度はフォノンによって実現する変形可能な格子は超伝導にとって不可欠なのかどうかという疑問が浮上してきた。

 フォノンが不可欠ではないということは、その後に「非従来型」超伝導体が次々と発見されてわかってきた。

 2007年12月20/27日号の Review Article で、P Monthoux 、D Pines 、および、G Lonzarich は、フォノンを必要としない超伝導の解釈の強力な枠組みとして出現した磁気相互作用模型について、改めて解説している。

参考文献:
nature Vol 450 | Issue no.7173 | 1127-1276 | 20/27 December 2007
THIS ISSUE p.xix / Who needs phonons ?
Review Article p.1177 / Superconductivity without phonons / エディンバラ大学(英) P Monthoux et al.


 媒介役となる格子振動(フォノン)を必要としない超伝導の Bardeen-Cooper-Schrieffer (BCS) 理論が 50 年前に公表されてまもなく、電子の電化自由度とスピン自由度の両方について完全に扱うと、格子振動が存在しない場合でも、電子間の有効相互作用に引力成分が存在すると予測されることがわかった。

 その1つが、電子の相対スピンに依存する有効作用である。

 このようなフォノンを介さない引力から電子対形成が起こり、結晶構造の正確な詳細と物質の電子・磁気特性に対して、従来型(BCS)の超伝導よりはるかに敏感な非従来型の超伝導が生じ得る。

posted by 藤次郎 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | model case | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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