2010年04月20日

免疫:新しいヘルプの方法

細胞内病原体に対する防御が成功するには、中和抗体と細胞傷害性 CD8^+ T リンパ球(CTL)応答が必要であり、これらは両方ともヘルパー CD4^+ T 細胞の活性に大きく依存しています。

Nakanishi たちは、CTL 応答における今まで知られていなかった CD4 ヘルプについて報告しています。

CD4^+ T 細胞は、ウイルス感染した粘膜部位への CD8^+ T 細胞の動員に必要であることがわかりました。

CD4^+ T 細胞がもたらすこのヘルプは、インターフェロン -γの産生と局所的なケモカインの分泌誘導が欠かせません。


### database ###
nature 462,381-534 26 November 2009 Issue no.7272
Letter p.510 / CD8^+ T lymphocyte mobilization to virus-infected tissue requires CD4^+ T -cell help / Y Nakanishi et al. (Yale University School of Medicine)
news and views p.418 / Immunology : A helpers' guide to infection / Thomas Gebhardt and Francis R. Carbone


posted by 藤次郎 at 21:09| Comment(0) | TrackBack(0) | discovery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月13日

細胞:強い光による損傷を防ぐ

藻類と植物は光合成のために光を必要としますが、過剰な光は有害となることがあり、酸化的損傷を引き起こして細胞死に至る場合さえあります。

そこで光合成では、光化学系Uのクロロフィル分子のフィードバック調整された脱励起を介して集光過程をすばやく調節し、安全弁としています。

真核藻類でのこの防御系の仕組みは、ほとんど解明されていません。

LHCSR は、集光性タンパク質複合体スーパーファミリーに属する古いタンパク質で、維管束植物にはみられません。

LHCSR をコードする 3 種類の遺伝子のうち 2 種類をもたない単細胞藻類コナミドリムシ(Chlamydomonas reinhardtii)変異体を用いた研究で、このタンパク質が光強度の変動が大きい条件下での生存に必要とされることが明らかになりました。

このことから、植物と藻類は、光合成機構を損傷から守るのに、それぞれ異なったタンパク質を用いていることがわかります。


### database ###
nature 462,381-534 26 November 2009 Issue no.7272
Letter p.518 / An ancient light-harvesting protein is critical for the regulation of algal photosynthesis / G Peers et al. (University of California, Berkeley)


posted by 藤次郎 at 20:52| Comment(2) | TrackBack(0) | scientific situation | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月06日

生理:膜の中の膜タンパク質

多くの膜タンパク質で X 線結晶構造が決定されていますが、本来の細胞膜環境中にあるタンパク質についての直接的な構造情報は極めて少ないものとなっています。

今回、中性子回折、固体核磁気共鳴分光法と分子動態シミュレーションを組み合わせた研究により、膜タンパク質が膜電位の変化を感知して応答するのに使われる S1-S4 電位感知ドメインを含む脂質二重膜の構造と、水和の詳細な様相が明らかになりました。

この極性をもつ電位センサーは膜を貫通するように配向し、周囲の非極性の脂質二重層に中程度の変形を引き起こしているのが観察されました。 

この変形は、水分子が細胞膜と相互作用して電荷をもつ残基を水和し、膜貫通電場を形成するのに十分な大きさであり、その一方で、エネルギーと構造の乱れを最小限に保っています。


### database ###
nature 462,381-534 26 November 2009 Issue no.7272
Article p.473 / Structure and hydration of membranes embedded with voltage-sensing domains / D Krepkiy et al.
news and views p.420 / Structural Biology : Highly charged meetings / Anthony G. Lee


posted by 藤次郎 at 20:30| Comment(2) | TrackBack(0) | frontiers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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