2009年12月04日

性決定:鳥類の性を決める Z 遺伝子

鳥類で性を決めている遺伝子は、何十年にもわたる探索でも見つかっていませんでした。

今回、この実に重要な遺伝子座が、 Z 染色体上にあって、すべての動物で性決定に関わっているらしいことが知られている遺伝子であることが明らかになりました。


### database ###
nature 461,135-304 10 September 2009 Issue no.7261
news and views p.177 / SexDetermination : Birds do it with a gene / Jennifer A Marshall Graves
Letter p.267 / The avian Z-linked gene DMRT1 is required for male sex determination in the chiken / C A Smith et al. (The University of Melbourne)


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2009年12月02日

地球:酸素増減の歴史

地球大気の酸素化は 2 つの大きな段階を経て起きたと考えられていますが、この過程の詳細はまだよくわかっていません。

Frei たちは、縞状鉄鉱層(大量の酸素を鉄酸化物として含んでいる堆積岩)から得られたクロム( Cr )の安定同位体を用いて、先カンブリア時代の海洋における Cr (VI) の存在を追跡し、地球の気圏―水圏系における酸素化の時間分解された描像を得ています。

彼らのデータは、 24 億 5 千万〜 22 億年前の最初の大規模な酸素の増加(大酸化事変)に先立って、大気と海洋表層の酸素化が一次的に高まったことを示唆しています。

そして、18 億 8 千万年の年代をもつ古い縞状鉄鉱層には Cr 同位体の分化がみられず、これは大気酸素濃度が低下したことを示しています。

したがって、大酸化事変以降、大気中の酸素は段階的増加の一途をたどったというわけではないようです。

### database ###
nature 461,135-304 10 September 2009 Issue no.7261
The rise and fall of oxygen
news and views p.179 / Early Earth : Oxygen for heavy-metal fans / Timothy W Lyoms & Christopher T Reinhard
Letter p.250 / Fluctuations in Precambrian atmospheric oxygenation recorded by chrominum isotopes / R Frei et al. (University of Copenhagen)

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2009年11月30日

細胞: mRNA の分解は翻訳中に始まる

メッセンジャー RNA は、仕事を終えてその遺伝情報がリボソームによってポリペプチドへと翻訳されると、自身は分解への過程をたどります。

この過程について広く受け入れられているモデルでは「使用済み」 mRNA は細胞質中の RNA プロセシング酵素が高濃度に存在する「 P 体」で分解されると考えられています。

しかし、新たな研究で、この考え方が正しくないことが示唆されました。

分解は、 mRNA が活発に翻訳中のリボソームとまだ会合している間に始まり、 mRNA がリボソームから隔離された状態にならなければ、分解が開始されないということではないらしいです。

このように、翻訳と分解が同時進行することで効率的に分解が行え、一方、最後の翻訳を行っているリボソームも合成を完了できるのであるといいます。


### database ###
nature 461,135-304 10 September 2009 Issue no.7261
Article p.225 / Co-translational mRNA decay in Saccharomyces cerevisiae / W Hu et al.(Case Western Reserve University)

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2009年11月25日

細胞:テロメア以外にもかかわる TERT

RNA を介した遺伝子サイレンシングの中には、一本鎖 RNA の二本鎖 (ds) RNA への変換によって生じる二次元的な siRNA (低分子干渉 RNA )を必要とするものがあります。

この変換は、 RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ (RdRP) によって行われます。

Maeda et al. はテロメラーゼ (RMRP) から dsRNAを生成できることを明らかにしました。

これは、哺乳類の RdRP 活性のはじめての報告です。

TERT が、テロメアを伸長する作用とはまったく無関係に細胞生理に寄与していることを示す証拠が増えてきていますが、今回の研究はその機序の1つを明らかにしています。

### see dada / data bace ###
nature 461,135-304 10 September 2009 Isse no 7261
Article p.230 / An RNA-dependent RNA polymerase formed by TERT and the RMRP RNA / Maeda et al. 

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2009年11月12日

細胞:遺伝的リスクを最小に

ヒトゲノムには、ゲノム再編成やゲノム不安定性の原因になりやすい、さまざまな種類の「危険性が高い」反復配列が含まれており、それらの一部はがんなどの病気を引き起こすこともあります。

細胞はさまざまなタンパク質を用いて、このようなゲノム不安定性がめったに生じないようにしています。

出芽酵母( Saccharomyces cerevisiae )の第 V 染色体左腕の研究で、ゲノム再編成を防ぐ多数の遺伝子が突き止められました。

意外にも、単一コピー配列が介在するゲノム再編成と「危険性が高い」反復配列が介在する再構成とでは、抑制するための経路が別々に用意されているといいます。


### see dada / data bace ###
nature 460,925-1050 20 August 2009 Isse no 7258
Article p.984

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2009年11月04日

遺伝:miRNA と mRNA の相互作用

遺伝子発現の調節に、阻害性マイクロ RNA (miRNA) による遺伝子サイレンシングが重要なのは、現在では広く認められています。

しかし、miRNA によるメッセンジャー RNA の調節に必要なのは、両方の配列のごく短い部分(8 ヌクレオチド以下)が相補的であることだけなので、予想される多くの mRNA 結合部位の中のどれが in vivo でそれぞれの miRNA の標的となるのかを確定することは、ほぼ不可能だとわかっています。

今回、広範に存在するエンドヌクレアーゼで、 RNA 誘導性サイレンシング複合体の一部である Argonaute タンパク質と、 miRNA および mRNA との相互作用に注目する巧妙な HITSCLIP 法により、 mRNA 転写産物の miRNA 結合部位の正確なマップが解読されました。

この方法は、一般的応用が可能なので、 miRNA の生物学的役割の解明のための新しい手法となりそうだといいます。

また、このマップを用いて、臨床にかかわる mRNA に対する RNA 干渉(RNAi)療法の標的部位を決定できるといいます。


### see dada / data bace ###
nature 460,429-544 23 July 2009 Isse no 7254
Article p.479
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2009年11月02日

海洋:古細菌のアンモニア酸化

好機的アンモニア酸化は地球の窒素循環の重要な過程の1つです。

この反応の触媒を行っているのは、わずかな種類の細菌のみだと考えられていましたが、広く分布する古細菌種も同じ反応を行っていることが数年前に発見されました。

今回、SCM1 という海洋性古細菌分離株の研究により、この株がアンモニア酸化細菌をはるかに上回るアンモニア親和性を持つことが明らかにされました。

このことは、貧栄養性の海洋で海洋性古細菌がほかの微生物と十分に競合できることの説明となり、海洋の窒素循環における硝化作用は、現在通用している生物地球化学的モデルで考えているより、ずっと広範に行われていると考える説を裏付けています。


### see dada / data bace ###
nature 461,837-1018 15 Ocyober 2009 Isse no 7266
Letter p.976

posted by 藤次郎 at 00:24| Comment(0) | TrackBack(0) | discovery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月24日

発生:活性酵素の有用な働き

活性酵素種(ROS)については、主に DNA 損傷、タンパク質や脂質の酸化やアポトーシスでの有害な影響が調べられてきましたが、組織によっては ROS にも有益な効果があることが次第に認められつつあります。

(nature 461,439-558 no.7263)
posted by 藤次郎 at 14:22| Comment(2) | TrackBack(0) | frontiers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月26日

アポトーシス

 natureを愛読して10年になるが、なんだ…。

 スプライトソームはメッセンジャーRNA一次転写物を成熟に導くことで最もよく知られている。この酵素複合体は、染色体端末を維持する酵素の1つの合成にも関わっていることがわかった。(nature 456,837-1008 no.7224)


### 参照 ###
telomerase RNA
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工学:超伝導体の明らかな転身

 複合酸化物間の界面は、凝縮系物理学における最も興味深い系の1つであることが明らかになりつつあるという。

 並進対象が人為的に破られているこの特殊な条件では、さまざまな新しい電子相や異常な電子相の出現が促進されている。

 電場は修復系の新しい手段になることから、Schlom & Ahn は、この方法をナノスケールの酸化物面で用いて、二次元超伝導体の物理学的性質が調べられた。

 これらの背景から、「LaAIO3/SrTiO3界面基底状態の電解制御」について A D Cavigliaらの報告が取り上げられた。

 理論研究では複雑な相図が予測されており、系の基底状態の決定に電化キャリア密度が果たす重要な役割が示唆されている。特に興味深い系は、バンド絶縁体である LaAIO3 とSrTiO3 間の導電性界面である。

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posted by 藤次郎 at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | model case | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする